フェレットの一大イベントといえば「フェレットショー」です。フェレット愛好家ならどんなイベントか気になりますよね。
私はフェレットショーに5年間出場した経験者です。はじめて参加したときは準備不足で本来の力を発揮できませんでした。
ベストな状態のフェレットで審査を受けるには事前準備がとても大切です。
申し込みから審査までの手順、気を付ける点をまとめました。はじめてのフェレットショーで失敗したくない方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
フェレットショーとは品評会のこと
フェレットショーとはフェレットの品評会のことで、出場フェレットには順位が付けられます。
ジャパンブリードのドラゴンライズフェレトリー(DRF)が主催の品評会で、DRFフェレットを見学もできる貴重な場です。
春と秋の2回、岐阜県または静岡県で開催されます。上位入賞者にはロゼッタリボンや表彰楯がもらえます。
品評会 | スプリングフェレットショー |
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オータムフェレットショー | |
開催時期 | 5月・10月 |
開催時間 | 10:00~19:00 |
開催場所 | 岐阜県または静岡県 |
入場料 | 一般:500円 小学生以下:無料 |
エントリー料 | タイトルクラス 4,500円/1頭 プレミアクラス 3,500円/1頭 スペシャリティークラス 2,500円/1頭 ※後期は+200円 |
フェレット | 16週齢以上~6歳半まで ジステンパーワクチン証明書あり 入場時に獣医師からフェレットのボディチェックあり |
公式HP | フェレットショー実行委員会 |
フェレットショーの参加申し込みは前期に申し込むとお得
フェレットショーの参加には事前申し込みが必要です。フェレットショーの事前申し込みは「前期」と「後期」に分かれていますが、前期に申し込んだ方が良いです。
前期申し込みの良いところは2つあります。
- エントリー料金が安い(後期は+200円)
- 確実にエントリー可能
前期に申し込みが多かった場合、出場数に達した部門は前期で申し込みを締め切られます。出場予定の方は前期申し込み期間にエントリーしましょう。
エントリーするとオーナー1名分の入場券がつきます。同伴者・見学者は別途購入が必要です。
フェレットショー参加するときの持ち物
入場時に必要
- 出場フェレット
- ジステンパーワクチン接種証明書(入場フェレット分)
- 入場券(当日でも購入可)
- エントリー受け付け確認書
- 健康に関する同意書
- 個人情報取り扱いに関する書類(イベントで写真を撮られたくない場合)
審査時に必要【タイトルクラス】
- キャリーバッグ
- ハンモックなどの布類(審査時は外して床置き)
- キャリー用トイレ&トイレ砂(シート)
カラースペシャリティはキャリー不要でフェレットを直接審査員へ手渡します。
その他持っていた方が良いもの
審査に直接必要ではありませんが、できれば持って行った方が良い持ち物一覧です。
- ケージ(サークル不可)
- ハンモックなどの布類
- トイレ用品一式
- フード
- 給水ボトル
- イヤークリーナー
- ティッシュ・ウェットテッシュ
- ゴミ袋
- カメラ
- ビデオカメラ
- IDケース
- 筆記用具
準備していると、待ち時間をフェレットたちが快適に過ごせます。筆記用具はあるとカタログに書き込めるので便利です。
排泄物を含むゴミはすべて持ち帰りです。
フェレットショー会場への入場方法
- 入場口へ並ぶ
- ジステンパーワクチン証明書を確認してもらう
- エントリー確認シートをにワクチンチェック済のシールを貼ってもらう
- 健康に関する同意書の提出
- 入り口で獣医師によるフェレットのボディチェック
- カタログ・エントリーカード・出場者プレゼントを受け取る
- 入場券を見せて入る
- 席をとる
- テーブルにケージを置く
必要書類をすぐに取り出せるようにして入場口へ並びます。入場が完了したら自由に着席し、テーブルの上にケージを置きます。
ケージがあると審査以外の待ち時間にも落ち着いていられます。
タイトルクラス
タイトルクラスは毛並み・体格・性格を総合的に審査されるフェレットショーのメイン。
様々なファームが出場する激戦区です。
- アドレッセント(生後16週~1歳)
- アダルトホブ・ジル(1歳~4歳)
- シニア(4歳~6歳半)
アンゴラはタイトルクラス出場不可。
審査員に預ける前の準備事項
- エントリーカードをキャリーの前面に貼る
- 2頭以上を同一キャリーに入れる場合は英語で毛色を記載
- ハンモックを外してキャリーの床に置く
- 給水ボトルを外す
- フード・エサ入れを外す
- トイレを設置する
- 身体が汚れていないか最終チェック
フェレットを審査員に預けるときの注意事項があります。審査結果にも影響してくるので、詳しく説明します。
審査用キャリーバッグの準備
フェレットを預けるキャリーバッグの準備が必要です。審査時間に呼び出されてから慌てないように、あらかじめ準備しておきます。
エントリーカードを付ける
フェレットショーでは出場フェレットにエントリーナンバーが割り振られます。会場入場時にエントリーカードを渡されるので、フェレットを審査員に預けるキャリーバッグの見やすい位置に付けます。
エントリーカードは前面(オープンする側)の上部に貼ります。
基本的には1つのキャリーに1頭を入れます。
1つのキャリーに2頭以上の場合は毛色と性別表記は必須。1つのキャリーに1頭の場合はどちらでもOKです(一応書いた方が良い)。絶対に守らなければいけないことは、『フェレットや飼い主の名前を表面に書かないこと』
スペシャリティ部門にも出場予定でタイトルクラスが後の場合は、スペシャリティークラスが終わった後にエントリーカードを貼り付ければOKです。
ハンモックを外して床に置く
審査で預けるキャリーバッグのハンモックは外してキャリーバッグの床に置きます。またはハンモックの代わりに寝袋を入れます。
フェレットが落ち着けるように布類は必ず入れます。
水・フードを外す
キャリーバッグに設置している給水ボトルとフードのエサ入れを外します。給水ボトルに関してはボトルを固定するプラスチック部分は外さなくても大丈夫です。
トイレの設置
キャリーバッグにはトイレの設置が必須です。ただし新聞紙を裂いたようなトイレはNG。きちんとトイレトレーを設置してペットシートやトイレ砂を入れましょう。
タイトルクラスの流れ
タイトルクラスの審査の流れを紹介します。
対象フェレットの呼び出し
タイトルクラスは10~15頭ずつエントリーナンバー順に呼び出されます。会場内のホワイトボードに呼び出し中のエントリーナンバーが書かれているので確認してください。
呼び出されたらキャリーバッグにフェレットを入れて審査テーブル付近に行きます。
キャリーを預かってくれる係の方にフェレットをキャリーバッグごと預けます。審査員に声をかけてはいけません。
預けたキャリーは審査待ちテーブルの上に並べられます。
フェレットを預けた後はRing1~3の全ての審査が終わるまで飼い主は手出しが出来ません。預けてから審査が終わるまでの間に糞尿で身体が汚れないことを祈りましょう。
Ring1~3の審査が終わるまでは審査待ちのテーブルの上で待機します。
アナウンスで3回呼び出されても来ない場合は失格になることがあります。
フェレットの審査
審査はRing1~3の3人の審査員から総合的にジャッジされ、各Ring別に10位までは順位を付けられます。審査テーブル周りには立ち入り禁止区間が床にテープで貼られており、テープの外側から見守ります。
毛並みはもちろん
筋肉の付き方や
骨格を確認され
爪・耳・歯などのお手入れをされているか
頭の上から尻尾の先まで、隅々ジャッジされます。
フレンドリーなフェレットかおもちゃ審査もされます。おもちゃ審査では2本足で立たせて足の筋肉の付きも見られます。
このような審査がRing1~3の計3回行われます。
全ての審査が完了したら、キャリー返却用の机にジャッジコメント一緒にキャリーバッグが返されるので出場フェレットをお迎えします。審査員からのコメントは次のフェレットショーへのモチベーションになりますよ。
表彰式
表彰式の前にRing1~3のいずれかでTOP10に入賞したエントリーナンバーがアナウンスされます。
入賞していない場合は表彰式に出る必要はありませんが、上位フェレットの良かったところを紹介してくれるので時間がある方はぜひ参加してください!
スペシャリティークラス
スペシャリティークラスは4つあり、「ハンディキャップ」以外はタイトルクラスと重複出場ができます。
- カラースペシャリティー
- スーパーシニア&コンパニオンシニアスペシャリティー
- レスキュー&シェルター
- ハンディキャップ
基本的にはカラースペシャリティークラスに出場します。
カラースペシャリティーはフェレットショーのボディカラー別の部門。一般のフェレットもブリーダーのフェレットも同じクラスで評価されます。
アンゴラもカラースペシャリティー部門に分類され、タイトルクラスに出場できないアンゴラはカラースペシャリティーが見せどころです。
開場後すぐにカラー変更デスクへ行くこと
カラースペシャリティークラスは細分化されており、飼い主自身でフェレットカラーの判断は難しいです。
例えば下記のフェレットが出場するカラースペシャリティーは、セーブルではなく「ポイント」クラスです。
開場してからフェレットショーが始まる前にカラー変更デスクに行き、フェレットのボディカラーがエントリーしたクラスに合っているかを確認してください。
カラー確認や出場カラークラスの変更は無料です。
毛並みがいくら良好でもクラスと一致していないカラーでは上位入賞はできません。
換毛によって春と秋でカラーのクラスが異なる場合があります。もったいない結果にならないようにカラー変更デスクに行ってくださいね。
スペシャリティーの流れ
- 審査テーブル前に集合
- カタログ順に審査開始
- 番号が呼ばれたらフェレットとエントリーカードを渡す
- 審査終了後、フェレットとエントリーカードを受け取る
- 自分の番が終わったら解散
- 表彰式のアナウンスが流れたら再び審査テーブル前に集合
- 表彰式
アナウンスで呼び出されたら指定されたフェレットと一緒にテーブル前に集合します。カタログのエントリー順が審査順です。
審査員からエントリー番号が呼び出されたらフェレットを審査員に直接手渡します。キャリーバッグごと渡すのではなく、フェレットのみを渡してください。エントリー番号のカードはテーブルに立てかける場所があるので指定の位置に置きます。
カタログに記載されている上から順番に呼び出されますが、呼び出し時にいない場合はスキップされてトントン進みます。油断しているとすぐに自分の番が回ってきます。
審査が終わったらフェレットを受け取ります。
審査が終わってもすぐに表彰まで時間があるので、審査が終わったらフェレットを受け取り一時解散です。表彰の準備が整ったクラスから順次表彰式の案内が流れます。
表彰式では下位から順番に呼び出され、ロゼッタリボンと審査結果を受け取ります。上位のフェレットについてはどこがどう良かったかを紹介してくれます。
多頭をフェレットショーに出場させている飼い主は忙しくて表彰に出れない場合があります。忙しい飼い主さんが多い部門ではかなり寂しい表彰式になることも。
タイトルクラスと審査が被っている場合はタイトルクラスの方を優先して出場します。審査員にはタイトルクラスに出場中の旨を伝えれば大丈夫です。
ベビーコート・換毛中は減点対象。
上位入賞に必要なこと
爪切り・耳掃除
フェレットの爪は長すぎも短すぎもいけません。直前に切ると爪が尖ってしまうのでNG。
3日前に切るか、直前に切る場合は爪にやすりをかけて丸くします。
耳掃除がされているかもチェックされるので耳掃除もしっかりとしてくださいね。
口のケアをする
フェレットショーでは歯に緑色の歯石・歯垢がついていないかチェックされます。
動物病院で歯石除去をする場合は、フェレットに麻酔をかけるため身体に負担がかかります。歯石・歯垢対策として、日頃からのお口ケアが大切です。
直前にお風呂へ入れる
フェレットショーの直前にお風呂へ入れて仕上げます。フェレットショー2日以内が良いです。
ペットショップで仕上げる場合は早めに予約を取ってくださいね。フェレットショー直前はお風呂の予約がとても混雑します。
フェレットショーに出場する旨はショップ店員に伝えておきましょう。
フェレットの噛み癖を直すこと
スペシャリティ・タイトルクラスともに、流血をさせるような噛み方をするフェレットは評価以前に失格する恐れがあります。噛み癖のしつけはマナーです。
その他フェレットショーの楽しみ方
フェレットショーの楽しみは審査だけではありません。フェレット関連の商品をゲットできるチャンスです。
フェレットグッズが手に入る情報を紹介します。お得にフェレットショーを楽しみましょう。
帰りに荷物が増えてしまうお得情報です◎
出場者プレゼント
フェレットショーへ出場するオーナーにはエントリーカード受け取り時にプレゼントも一緒にもらえます。
- 記念トートバッグ
- トイレ砂
- フード
- サプリメントなど
数には限りがあるので、午前中には入場するようにしましょう。
入場者抽選会
フェレットショーの入場券で1人1回引ける抽選があります。アナウンス後に列に並んでくじを引きます。
フェレットグッズの物販
フェレット用品やグッズが販売されているので、審査の合間に見てまわるといいです。
出品者のフェレットも審査を受ける場合、出品者が一時的に席を離すこともあります。
お楽しみ抽選会
抽選券を購入し、名前を書いた半券を景品の抽選箱に入れます。一発狙いで豪華賞品に入れるか、堅実にささやかな景品に入れるか悩みどころ。
抽選券の販売開始アナウンスが流れたら、抽選券を購入してください。審査の待ち時間に景品を確認して抽選箱へ券をいれてくださいね。
じゃんけん大会
夕方頃に始まるじゃんけん大会。司会者とのじゃんけんに勝ち残れば景品がもらえます。
商品はいくつか準備されているので、負けても次の景品で再挑戦できます。
じゃんけん大会は審査と並行して行われるため、タイトルクラス「コンパニオンアダルトホブ」と時間が重なることが多いです。
他オーナーとの交流
フェレットショーに集まるのは生粋のフェレット好き。隣の席に座った方とフェレットトークに華を咲かせるのも楽しみの1つです。
様々なファームのフェレットが集まる一大イベントなので、お話をするのも楽しいですよ。
フェレットを触るときには必ず声をかけてくださいね。
フェレットショーに関するよくある質問
どのフェレットカラーでエントリーすればいいですか?
カラースペシャリティークラスでの毛色はショップで販売されているカラーよりも細分化されいます。
申し込み時に正確なカラーが分からない場合はお迎えしたときのカラーでエントリーしてください。
当日開場後にカラー変更デスクでフェレットを見てもらうと適切なカラー部門へ変更できます。無料で見てもらえるので、カラー変更デスクの利用がおすすめです。
換毛で毛色が変わり出場部門が変更することも。
見学だけでも入れますか?
入場券を購入すればフェレットショーの見学だけでもOKです。入場券は当日会場で購入できます。
審査に参加しないフェレットでも会場に入る条件があります。
- 生後16週齢以上6歳半までのフェレットであること
- ジステンパーワクチン証明書を持参(1頭につき1枚)
- 会場入口で獣医師によるボディチェックを通ること
- サークル禁止(ケージ・キャリーOK)
- 会場内のお散歩禁止(抱っこはOK)
条件を満たせない場合は人間のみで見学をしましょう。
ボランティアのなり方は?
フェレットショー開催前に公式ホームページより募集しています。
- 早朝ボランティア
- 終日ボランティア
ボランティア不足が問題となっています。フェレットショーが開催できるのはボランティアがいてこそ。時間がある方は積極的に参加してみてはどうでしょうか。
ゴミ捨ては?
フェレットの排泄物を含むすべてのゴミは持ち帰りです。
タイトルクラスの点数が前回と合算されません…
前回出場時と同じオーナー名で申し込みをしてください。
アンゴラショートは参加できますか?
カラースペシャリティのアンゴラクラスにはショート・セミロング・ロングが出場可能です。
前泊はどこでしますか?
当日入りが大変な場合は会場近辺への宿泊もあり。フェレットも泊まれる宿泊施設に前泊しましょう。
フェレットショーへ行こう!
フェレットショーに参加すれば、 今後の飼育の参考になるフィードバックがきっとあります。
会場に集まる人はフェレットを大切に飼育している愛好家ばかり。フェレットショーはたくさんのフェレットオーナーが集まるイベントなのでいい刺激になりますよ。
入賞目指して健康フェレットを育てましょう!